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ori HIGASHIYA [美味しい!]

「伝統」って、何なのでしょう。

そのままの形で伝えていく事?
今に合った形に合わせていく事?
それとも・・・?

そんなことを考え始めてしまったのは、
このお菓子を飲み込んだ瞬間。

ori HIGASHIYA」さんのひとくち菓子。
れっきとした和菓子です。

まだ寒い頃、だったでしょうか。
アートプロデュースをしていらっしゃる韓国の教授と
お美しい建築家の方とお食事をご一緒させて頂いた際に
「第一印象から美しい和菓子ですよ」と、勧められたのが
ori HIGASHIYAさん。

なかなか伺えず、季節が巡ってしまう前に!と
駆け込みでお邪魔してきました。

やはり、第一印象から美しかった!!

水引や熨斗紙に斬新な切り口を提唱したような
そのパッケージ。
お菓子の前に、第一印象から、うなる。

さて、大事なお菓子の味は・・・
バニラやクリームチーズ、バターなど新しい素材も
取り入れられていますが、基本となるのはやはり「餡」。
初体験の組み合わせを楽しみながらも、ちゃんと、
まっとうに向き合われた餡の味がするんですよね。

ただ、見た目のインパクトの方が、
お味の主張よりも強いように思えます。
その引き加減をどう見るか。
好みは分かれそうです。

本当に”ひとくち”で頂けてしまうくらいの、
こちらの菓子には、それぞれ「濃紫」や「鳥の子」、
「萌葱」、「深支子」などの名前がついています。

私もそうですが、「鳥の子」と聞いてピンとくる人は
若い人ではきっと少ないでしょう。
でも、「どうしてこのお菓子は鳥の子という名が
ついているんだろう?」と、興味を持つ人は
少なくないはず・・・!!

若い人が目を留めるに違いない、スタイリッシュな
デザインの箱や菓子の形に包まれているのは、
古くから大切に使われてきた「和心」なのかも
しれないですね。

「ori HIGASHIYA」さん、今後も気になります!!

古より行われてきたリレー。
自分達の元にやってきたときに、何も考えず
「はい次へ」と渡すのも、間違ってない。

でも。
巡ってきた袋を一度開けて、
脈々と継がれてきたものと向き合ったり、
新たに芽吹いたものに目を向けたり、
そんな事をしてもいいはず。

そして、伝えたいものを
「伝統」という袋に入れてやり
リレーする。

それが、私にはしっくりくるみたいです。

ただ・・・
次の人が袋を開けた時に
「なんじゃこりゃ!!」って、がっかりしないよう、
目を磨かないといけないですが(笑)


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Dolores

伝統って難しいですね。
歌舞伎を見ているとつくづくそう思います。
三味線もそうなんですが、
楽譜や記録に残せないものっていうのがあるのです。
そういうものを口伝で伝え伝えして人から人へ伝わって
200年も前の芸が生き延びているということに感動してしまいます。

でも、「今」生きてる私たちの感性にしっくりあうものを表現するのもまた素晴らしいこと。

私も今度ori HIGASIYAさん食べてみたいと思います。
by Dolores (2007-08-27 00:23) 

heureux

★Doloresさま★
記録に残せないものが200年・・・。すごい!
紙に記録されたものを表現しているのではなく、
目や耳、そして心に刻まれたものを
表現しているからこそ、より深く私達の心を
揺さぶってくれるのかもしれないですね!!
by heureux (2007-08-28 00:09) 

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